当年度事業計画

平成23年度 事業計画

 わが国は、経済の低迷による雇用不安や貧困、自殺問題、さらには高齢者の孤立死、虐待など、さまざまな福祉課題・生活課題が顕在化し、社会福祉システムの充実が求められています。

 川崎市においては、これらの課題とともに、転入による人口増加に伴い、教育や保育環境の整備などの特有の課題、さらに、継続的課題として高齢者の施設入所希望の増大や障害者の地域生活支援、福祉介護人材確保の取組などが期待されています。

 このような情勢のなかで、本会においては、生活福祉資金貸付事業における総合支援資金の課題整理や体制整備の強化、福祉人材の確保や定着、人材養成事業の拡充に努めます。また、昨年度から新規事業として取り組んだ社会福祉法人経営改善支援事業は、市内社会福祉法人の経営支援として、推進していきます。さらに、本年度は、第2期地域福祉活動推進計画の最終年度にあたり、その着実な推進とともに、5年間の評価と社会情勢の変化や地域の福祉課題を見据え、「川崎市社会福祉協議会第3期地域福祉活動推進計画」の策定に取り組みます。

 本年度も、誰もが安心して暮らすことのできる住民参加の福祉のまちづくりの実現をめざして、次に掲げる基本方針および重点目標に基づき、地域福祉の増進に努めます。

基本方針

1 「川崎市社会福祉協議会第3期地域福祉活動推進計画」策定の取組
 「川崎市社会福祉協議会第2期地域福祉活動推進計画」の着実な推進とともに社会情勢の変化、市民の福祉ニーズを捉えた平成24年度からの次期計画である「川崎市社会福祉協議会第3期地域福祉活動推進計画」を策定します。

2 関係機関との連携強化
 事業実施にあたっては、各区社会福祉協議会の活動展開の支援を強化し、川崎市の福祉行政部門との連携を密にし、市域における地域福祉ネットワークの核として、会員、関係機関との関係づくりに努め、実効性ある事業推進に努めます。

3 運営基盤の強化
 持続可能な事業推進の基盤となる本会の人材の育成と財政運営の充実強化に努めます。

重点目標

1 「住民主体の原則」に基づく、強固な組織基盤の整備

 【会員組織と部会活動】
 ○本会組織基盤の強化発展を目指した昨年度の会員・会費・部会制度改正に伴い、再編された会員の枠組み、部会の再編等による新会員体制での法人運営をさらに進めます。
 ○協賛会員制度について、区社協で従来から実施されている賛助会員制度とのすみ分けに留意しながら、会員を募集します。
 ○正会員導入について継続検討となった社会福祉事業を運営する営利法人の入会システムについて、検討していきます。

2 複雑化する福祉問題に対応し、市民の声を集約できる機能的な事業体の構築

 【地域福祉活動推進計画の策定】
 ○平成24年度からの次期計画である「川崎市社会福祉協議会第3期地域福祉活動推進計画」を策定します。

 【地域福祉情報バンク事業】
 ○地域福祉情報総合提供サイト「ふくみみ」について、本年度も活用価値の高い情報提供となるよう充実に努めます。
 ○総合相談支援システム及び福祉オンラインコミュニティの構築につい ては、そのあり方を含め、専門委員会等で検討を行います。  

 【区社協への支援】
 ○区・地区社協役員を対象とした研修会の実施、区社協職員を対象としたコミュニティワークや地域コーディネートなど専門的知識や技術向上のための研修を実施します。
 ○全区に設置されたボランティアセンターの機能強化を目指し、市・区社協担当者会議による情報共有や運営委員向け懇談会を実施します。

 【災害時への取組】
 ○災害研修等への積極的な参加による職員の意識改革をすすめます。
 ○本会職員行動マニュアルを活用した研修とあわせマニュアルを再検証します。

3 多様化した福祉ニーズに対応し、また継続的に良質な福祉サービスの提供を行うための福祉人材育成の強化

 【福祉人材の確保・定着】
 ○深刻な福祉人材不足に対応するために、福祉人材バンクでは就職相談会の一層の充実を図るほか、川崎市や本会人材開発研修センターと連携した人材確保対策に取り組みます。
 ○昨年度開設した臨床心理士による福祉事業従事者向け相談窓口「こころの健康相談室『ふぉーえむ』」について、引き続き関係者への周知を図り、介護・福祉職のメンタルヘルスに関するカウンセリングを行うとともに、組織運営やサービス提供に役立つ人間関係の心の理解や問題解決のスキルの向上に繋がる助言を行います。また、相談室利用の理解と促進を図るため、相談員によるメンタルヘルスに関する研修を実施します。
 ○人材開発研修センターによる研修では、人材確保に向けた2級研修などの充実を図るほか、介護従事者の離職防止に向けた介護技術の再確認講座などのさらなる充実を図ります。

 【研修事業】
 ○人材開発研修センターによる研修については指定管理事業の枠組の中で、福祉分野に求められる最新のニーズに即した効果的な企画実施を図ります。
 ○福祉人材バンクによる地域福祉コーディネーター研修について、地域福祉を推進するためのネットワークの核となる人材養成に重点を置き実施します。
 ○市域の福祉関係者が求めている研修ニーズについて把握を行い、指定管理事業を中心とした研修の再編とともに、社会福祉研修センターのあり方等について、川崎市と協議していきます。

 【本会職員の育成】
 ○社会福祉協議会として求められる職員像モデルを確立し、キャリアに合わせた研修を実施します。あわせて、人事考課、異動の体系的整備を図ります。

4 川崎市内の協議体・運動体としての事業構成、効率的な事業展開の徹底

 【受託事業と補助事業】
 ○生活福祉資金貸付事業について、円滑な実施が図れるよう体制の整備に努めます。
 ○川崎市からの受託事業については今後も市との協議、連携を密にし、効果的な事業推進に努めます。
 ○補助事業では、効果的な事業実施に努め、行政機関との事業費支援調整、協働のもと各種事業を展開していきます。
 ○地域福祉推進のため、社会情勢の変化を捉えた新たな事業を企画実施し、事業費支援について行政へ提案するなど、市民の福祉ニーズに沿った事業展開に努めます。
 ○社会福祉法人経営改善支援事業について、市内の社会福祉法人の抱える課題や問題の解決に向けた相談窓口として、より効果的な事業実施に努めます。

 【居宅介護事業】
 ○質の高い、社協ならではのサービスを提供し、安定した経営継続を図るため、法令を遵守し、優良な従事者の確保定着を目指した事業所運営体制の構築に引き続き取り組みます。

 【地域包括支援事業】
 ○担当エリアの変更に伴う新たな地域の実態把握を実施し、地域との関係づくりに努めます。また、地域包括支援センター業務の効率化、標準化、職員の資質向上に努めます。
 ○地域包括支援センター調整事業では、市へ移行する中での業務の運営方法検討、今後の調整事業のあり方についての市との協議を継続していきます。

 【指定管理者事業】
 ○引き続き、指定管理者として本会で運営することが決定した「高齢社会福祉総合センター」、「総合福祉センター」、「聴覚障害者情報文化センター」について適正な管理運営に努めます。

 【日常生活自立支援事業・成年後見事業】
 ○日常生活自立支援事業の円滑な事業推進を図るため、7区あんしんセンターとの連絡調整を継続して行うとともに、専門員事務マニュアルの改訂や、職員研修の実施などにより、区社協への支援を積極的に行います。
 ○成年後見制度における成年後見人等の受任をおこなうとともに、制度の普及啓発に努めます。

5 財務運営体制の確立

 【財政運営の適正化】
 ○安定した法人運営を維持するため、有効な資金運用や本会広報紙、ホームページへの有料広告等による収入の確保を行い自主財源確保に努めます。
 ○居宅介護事業について、持続安定した収入が確保できるよう事業実施体制の整備を図ります。
 ○職員の適正な配置や人件費支出の見直しを図り、人件費の抑制と歳出削減に努めます。
 ○歳入歳出について、現状と将来予測のシミュレーションを示し、財政に対する役職員全体の共通認識を図ります。


事業計画の内容

1 法人運営事業
1. 新会員体制での法人運営
2. 三役会、理事会、評議員会の開催
3. 監事会の開催
4. 会員の増強
5. 苦情解決の実施と推進

2 調査・研究事業
1. 第2期地域福祉活動推進計画の推進
2. 第3期地域福祉活動推進計画の策定
3. 企画調整会議の実施

3 職員研修事業
1. 職員研修事業の実施及び各種研修への参加

4 啓発、広報及び情報提供事業
1. 第49回川崎市社会福祉大会の開催
2. 広報紙「川崎の社会福祉」の発行
3. ホームページの運用と管理
4. 社会福祉啓発普及事業の実施
5. 地域福祉活動に関する情報の収集・管理・配信
6. 社会福祉関係視聴覚器材の整備と活用
7. 社会福祉専門図書及び資料の整備・貸出システムの運用

5 区社協との協働・連携及び支援
1. 区社協事業への支援・協力
2. 区社協会長会議の開催(地域部会事業)
3. 区社協役職員等の研修会の開催(地域部会事業)
4. 区社協事務局長及び課長会議の開催

6 団体等助成事業
1. 社会を明るくする運動への協力
2. 民間老人いこいの家運営費助成事業
3. 地域子育て支援事業の推進
4. 民間社会福祉従事者福利厚生費助成事業
5. ふれあい活動支援事業の推進
6. 交通遺児給付金の交付
7. 法外援護費(生活困窮者緊急援護資金)助成事業
8. 福祉基金による団体等助成
9. 障害者団体等への活動助成

7 部会・委員会事業
1. 子育て支援事業推進委員会等、各種委員会及び種別会員会議等の開催
2. 地域部会・法人経営者部会・施設部会(保育協議会、老人福祉施設協議会、障害福祉施設協議会、児童・母子福祉施設協議会※新規設置)・民生委員児童委員部会・保護司部会・障害者団体部会・ボランティア団体部会の開催及び研修事業等の実施
3. 全国、関東ブロック、県、指定都市で開催される関係会議への参加、協力及び開催

8 民生委員活動並びに川崎市民生委員児童委員協議会との連携協働
1. 民生委員児童委員活動推進のための研修事業の実施(民生委員児童委員部会事業)
2. 川崎市民生委員児童委員協議会への助成事業の実施

9 福祉基金運営事業
1. 福祉基金の増強

10 資金貸付事業
1. 社会福祉事業振興資金の貸付及び償還
2. 福祉施設整備資金の償還
3.社会福法人経営改善支援事業の実施
 ①経営改善相談の実施
 ②経営健全化計画の作成支援
 ③社会福祉施設運営費の融資
11 共同募金運動の推進
1. 共同募金運動(年末たすけあい運動含む)への協力

12 指定管理事業
(1) 川崎市聴覚障害者情報文化センター
1. ろうあ者及び中途失調・難聴者相談事業の実施
2. 手話通訳者、要約筆記奉仕員の派遣と登録者の研修
3. 厚生労働省カリキュラムに基づく手話奉仕員・手話通訳者養成及び指導者養  成と全国手話通訳者統一試験の実施
4. 厚生労働省カリキュラムに基づく要約筆記奉仕員の養成事業及び指導者養成の実施
5. 字幕(手話入り)ビデオ及びDVDの制作及び貸出事業の実施
6. OHP等情報機器貸出事業の実施
7. 施設の管理運営
8. 専門機関・関係機関等との連携と、当事者団体、各区ろう協・手話サークル等への支援、連携・協働の強化・充実

(2) 川崎市高齢社会福祉総合センター
<人材養成研修事業・人材開発研修センター事業>
1. 訪問介護員養成研修2級課程の実施
2. 福祉職員向け現任研修の実施
3. 介護福祉士資格取得準備講座の実施
4. 認知症介護に関する研修の実施(実践者研修・リーダー研修・サービス事業管理者研修・サービス事業開設者研修・小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修)
5. 重度訪問介護従業者養成研修の実施
6. 予防給付ケアマネジメント従事者等養成研修の実施
7. 介護支援専門員実務研修及び専門・更新研修の実施
8. 相談支援従事者初任者研修及び現任研修の実施
9. その他指定管理事業の中で必要な研修の実施
<介護普及啓発事業・保健研究センター事業>
1. 福祉情報ミニ講座の実施
2. 介護講座の実施
3. 認知症講座の実施
4. 地域講座の実施
5. 介護いきいきフェアの実施
6. 高齢者フットケア教室の実施
7. 福祉用具の展示及び研修の実施
8. 福祉関係ビデオ・図書・視聴覚機材の貸し出し事業の実施

(3) 川崎市総合福祉センター
1. 地域福祉情報バンク事業の実施に伴う、総合相談窓口(ふくし相談・かわ さき障害者110番・専門相談)と地域福祉情報のデータベースの充実、 情報提供事業の実施。社会福祉専門図書及び資料の整備・貸出システムの 運用
2. 社会福祉関係従事者及び地域福祉活動に取り組む市民・ボランティア等を対象にした研修事業の実施
3. 施設・設備の利用提供事業の実施

13 受託事業
(1) 福祉パルの管理運営
(2) 老人いこいの家管理運営調整業務(指定管理者との調整等)
(3) 福祉人材バンク事業
 1. 福祉の仕事の相談と求人票の閲覧、紹介
 2. 福祉の仕事のガイダンス、新卒の学生及び随時採用を対象とした就職相談会の開催
 3. 就労希望者への各種講習会の開催
 4. 関係機関及び福祉関係の学校等との連携
 5. 福祉職の定着を図るための従事者向け相談窓口室「こころの健康相談室『ふぉーえむ』」の実施及びメンタルヘルス研修の開催
(4) 生活福祉資金の貸付・償還に関する連絡調整
(5) 福祉サービス利用事業
 1. 要介護者生活支援ヘルパー派遣事業の実施の総合的管理運営
 2. 紙おむつ及び日常生活用具給付事業の総合的管理運営
 3. 生活支援型食事サービス事業の総合的管理運営
 4. 介護予防型配食サービス事業の統合的管理運営
 5. 緊急通報システム設置運営事業の総合的管理運営
 6. 高齢者外出支援サービス事業の総合的管理運営
 7. あんしん見守り一時入院事業の実施
 8. ふれあいデイセントー事業の調整及び情報提供の実施
 9. 重度障害者訪問看護サービス等支援事業の総合的管理運営
(6) 地域包括支援センター事業
 1. 全市の地域包括支援センターの調整等の実施

14 福祉サービス第三者評価事業
1. 第三者評価事業の実施
2. 評価調査者養成研修の開催

15 ボランティア活動振興センター事業
1. 地域情報バンク事業の実施に伴う、総合相談窓口(ふくし相談・かわさき障害者110番・専門相談)と地域福祉情報のデータベースの充実、情報提供事業の充実
2. ボランティアコーディネーターの設置によるボランティア相談の実施
3. 区社協ホームページとの情報の共有
4. 川崎市・かわさき市民活動センター等災害関係機関との連携、災害発生時対応マニュアルの検証、関係機関との定期的な懇談会の実施、災害時対応研修として実地訓練を定期的に開催
5. 区社協並びにNPO等が実施する移送サービス事業への研修実施等の支援
6. 福祉教育推進機関との連携による福祉教育の推進
7. 市・区社協ボランティアセンター運営委員向け懇談会の実施
8. ボランティア活動スキルアップセミナー並びにコーディネーター等の養成研修の充実
9. ホームページ並びに紙媒体等におけるボランティア関連情報の発行
10. 福祉関連図書・ビデオ・福祉啓発機材並びに視聴覚機材の貸出
11. 企業・関係団体における助成金情報の提供・支援
12. ボランティアコーディネーター研修等を開催、ボランティア連絡会の全区立ち上げに向けた働きかけ、啓発活動等の側面的な区社協ボランティアセンター事業の充実強化の支援
13. 市内ボランティア活動推進機関との連絡調整

16 川崎市あんしんセンター事業
1. 権利擁護にかかわる相談の実施
2. 日常生活自立支援事業の実施
3. 契約能力判定審査会の運営
4. 業務監督審査会の運営
5. 生活支援員及び専門員等研修の実施
6. 成年後見事業の実施
7. 関係機関との連絡調整
8. 成年後見制度利用促進あんしん生活支援事業の実施

17 居宅介護等事業
(1) 介護保険法によるサービス提供
 1. 居宅介護支援事業の実施
 2. 訪問介護事業・予防訪問介護事業の実施
(2) 障害者自立支援法における居宅介護事業
 1. 居宅介護等事業の実施
 2. 地域生活支援事業の実施
(3) 福祉住宅等訪問協力員派遣事業の実施
(4) 自由契約事業(おたっしゃサポート)によるサービス提供
(5) 訪問介護員養成研修2級課程の実施による人材の養成・確保
(6) 経営会議の開催

18 公益事業
(1) 川崎市高齢者外出支援乗車事業の実施
(2) 川崎市総合福祉センター事業(再掲)
 1.地域福祉情報バンク事業の実施に伴う、総合相談窓口(ふくし相談・かわさき障害者110番・専門相談)と地域福祉情報のデータベースの充実、情報提供事業の実施。社会福祉専門図書及び資料の整備・貸出システムの運用
 2.社会福祉関係従事者及び地域福祉活動に取り組む市民・ボランティア等を対象にした研修事業の実施
 3.施設・設備の利用提供事業の実施

19 社会福祉関係行事への協力
(1) 児童福祉施設訪問事業の実施
(2) 高齢施設訪問事業の実施
(3) 交通遺児援護事業への協力

20 その他
地域福祉増進に必要な事業を実施します。
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